アリクイとオオアリクイはその名前の通り、成体になるとその体格に大きな違いがあるのですが、他にもいろいろと違いがあります。

日本では動物園でしか見ることができない動物ですが、その独特の体形から興味を持っている方もいるのではないでしょうか。

日本ではあまり馴染みがない動物で、その生態についてもよく知られていないので、アリクイとオオアリクイの違いについてご紹介します。

生息場所の違い

オオアリクイ 違い

アリクイとオオアリクイは同じ地域に分布していますが、その生活場所にしている生息場所には違いがあります。

どちらも主食にしているのはアリであり、オオアリクイはそのまま地上で生活していますが、アリクイの方は地上にいるのはアリを捕食したり水を飲んだりするときくらいで、その生活のほとんどを樹木の上で行っています。

アリクイの尻尾は毛が短くて、手のように木の枝に巻き付けて体重を支えることができるので、この尻尾と足の爪を使って器用に樹木を移動することができるのです。

オオアリクイはアリクイをそのまま大きくしたような体格をしていますが、樹木に登るようなことは一切せず、その生涯を地上で行っています。

体毛の違い

生活の拠点としている場所が違うので、その違いは体の各部分に現れていて、体毛にもその違いが顕著に出ています。

樹木の上で生活するアリクイは体毛が長いと枝や葉に引っ掛かって邪魔になるので、アリクイの体毛は全体的に短くなっていますが、オオアリクイは樹木に登らないので体毛は全体的に長くなっています。

特に尻尾にはフサフサした体毛が生えていて、この尻尾は全長の半分以上の長さがあり、眠るときにはこのフサフサした毛で覆われた長い尻尾を体に巻き付けています。

またオオアリクイは胸から背中にかけて大きな三角形のような柄をしていますが、アリクイにはそのような柄はなく、体毛の色もアリクイが灰色なのに対し、オオアリクイは全体的に黒っぽい色をしています。

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活動する時間の違い

アリクイはオオアリクイもですが、視力と聴力がそれほどよくはなく、嗅覚に頼った生活を送っています。

そのため体の小さいアリクイの方は、日中に活動すると大型の肉食動物に狙われてしまうので、ほとんど夜間だけ活動を行っています。

それに対してオオアリクイは体がとても大きく腕力もあるので、前足にある鋭くて大きな爪を使えば天敵のジャガーなども蹴散らしてしまうほどです。

野生の世界で体格というのはとても重要であり、肉食動物もあまり体格の大きな種類は狙わず、そのために多くは子供を捕獲しているのです。

オオアリクイは動作がとても遅く、俊敏に動ける肉食動物の方が分がいいのですが、オオアリクイに関しては成体になるとそんなに狙われないため、日中でも平然と活動を行っています

まとめ

アリクイの種類には複数の種族がいますが、その中でオオアリクイだけは他の種類と種族が違っています。

種族が違うということは、生態そのものにも大きな違いがあるという意味であり、体が小さくてとても大人しいアリクイの方を基準にしてしまうと、オオアリクイの予期せぬ行動で大変なことになるかもしれません。

野生動物は外見だけで判断できないことが多く、そのためにオオアリクイはオオアリクイのための対応が必要になってきます。

生息地に出かけて野生のオオアリクイに出会ったら、くれぐれも軽率に近寄ったりせず、遠くで観察する程度にしておいて下さい。

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