大きく背の高いキリンの容姿は、いつも雄大でゆとりがあるように見えます。

通常動物は餌を求めるために、また四肢が短いために顔が下向きであるようにイメージされがちですが、キリンの場合、長い首が伸び堂々と前を見据えているかのよう。

また、悠然としている動作はその歩く姿ゆえかもしれません。

よく見ると何かが違います。

そうです、キリンは前脚と後ろ脚同じ側を同時に動かします。

どうしてこのような歩き方をするのでしょうか。

キリンの歩き方とその謎、利便性についてお話しします。

不思議がいっぱい!キリンの歩き方の理由

キリン 歩き方 理由

多くの動物は、前脚と後ろ脚をそれぞれ逆側に出して進みます。

つまり、右前脚を出す時は左後ろ脚が出て、左前脚を出す時は右後ろ脚が出る、という「斜対歩」と呼ぶ歩き方で進みます。

しかし、キリン、ラクダ、ゾウは、「側対歩」という方法で歩きます。

同側の脚を同時に動かして歩くのです。

なぜこのような歩き方を選ぶようになったのでしょうか。

それは、体重や走行の際の負荷に関係しているようです。

斜体歩で歩く動物は、上下に体を揺らして歩きます。

逆に側対歩だと、前へ進む際に身体が常に水平になり少ない揺れで歩けます。

これは、体重が重い動物や抱える体が脚に比べて重い動物の歩行負荷を和らげてくれます。

稀に馬でも側対歩を選んで歩く種類がいます。

それは、労働などに使われ重い荷物を運ぶことを課されることによって学んだ後天的な動作、という説があります。

さらに、動作の負荷が少ない、ということは、エネルギー消費を抑えることにも役立ちます。

キリンも野生生活の上では餌にありつけない日々が続く状況を強いられるため、その運動を抑える必要があるということなのでしょう。

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まとめ

様々な生活状況の中で、体の変化、進化や退化をを遂げた動物たちは、その体を維持するために歩き方にも工夫や変換を凝らしたと言えます。

歩くだけなら斜体歩でも良いはずですが、長い首、重い胴体で効率を考慮し、バランスよく歩くためにキリンは側対歩を選んだのでしょう。

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