ナマケモノという生きものをご存知でしょうか。
テレビ番組や動物園で、どなたも一度は目にしたことはあると思います。
その名前を聞いて思うことは、やっぱり「名前のとおり、怠けているように動かない」ということではないでしょうか。
このことは偏見でも何でもなく、実際にナマケモノは動かないのです。
その動かなさときたら、一日24時間のうち20時間を眠って過ごすくらいです。
一体どうしてナマケモノは、こんなに怠けてばかりいるのでしょうか。
そもそも、そんなに怠けていて大丈夫なのでしょうか。
ナマケモノの動きが遅い理由
ナマケモノの一日に食べる餌は、8gの植物の葉や新芽です。
8g…驚くほどに少ないですね!
そして、その代わりにほとんど動きません。
動いたとしても本当にゆっくりゆっくり、スローテンポで移動します。
こうすることでエネルギーの消費を極限まで抑えているのです。
ナマケモノは少量しか食べず、少ししか、ゆっくりとしか動かないことで、究極の省エネの生き方を可能にしたのです。
ナマケモノが動かない理由
ナマケモノは動くのが遅いだけでなく、一日のほとんどを眠って過ごすため、動かない時間がほとんどです。
実はナマケモノたちは、動かないことで天敵から見つからず、ひっそりと生きる作戦をとっているのです。
だからこそ、生き残っているのです。
ナマケモノの天敵は、ジャガーやピューマなどですが、普段はこれらの動物に捕食されることは多くありません。
なぜなら、ナマケモノは木の上で生活していて、なおかつ動かないので、これらの動物に見つかることが少ないのです。
さらに、あまりに動かないことから、ナマケモノの体毛には苔まで生えることがあります。
これがさらなる擬態となり、さらに捕食動物から身を守ることに繋がっています。
ナマケモノは1週間から10日に一度、排せつのために木の上から地上に下ります。
この移動の時が、ナマケモノにとっては最大のピンチ。
これらの肉食獣に襲われる危険が最大になるのです。
まとめ
ナマケモノはただ怠けているのではありませんでした。
それどころか、本当に少ない量の食事で、最低限の動きしかしないことに生存をかけていたのです。
「あんな風に生きたい。生まれ変わったらナマケモノになりたい。」
いいえ、いくら動かなくていいと言われても、私は人間でいることを選びます。
彼らは生きるために戦っていたのでした。
ナマケモノを見る目が今度から変わりそうです。