亜熱帯で暮らす生物、寒冷地で暮らす生物、陸上や水中・・と、様々な場所で多くの生命が暮らしています。
海で一生のうちのほとんどを過ごすラッコですが、「他の生物とはどのような差があるのだろう?」と考えたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、ラッコとアザラシ、ラッコとカワウソの違いについてご紹介します。
ラッコとアザラシの違いは?
ラッコもアザラシも、同じように寒冷地で暮らす海の生物ですが、ラッコは毛深いことに対し、アザラシはとても毛が短く、体毛によって体温を保てるようには思えません。
まさにラッコとアザラシではまるっきり見た目が違いますよね!
実はラッコとアザラシの明確な違いは、皮下脂肪のつきかたにあると一般的に言われています。
アザラシは寒冷地では一般的な皮下脂肪を溜め込むことができる仕様になっています。
そのため、毛皮で分厚い層を作っておく必要はありません。
それに対しラッコは皮下脂肪が寒冷地で暮らす生物とは到底思えないほど薄いため、毛皮の密度が高く発達したのではないかとされています。
なぜ、ラッコが皮下脂肪を溜めることができず、今のような燃費が悪いとも言える形になったのかは未だ解明されていない謎のひとつであるそうです。
ラッコとカワウソの違いは?
ラッコとカワウソの姿を思い出してみてください。
なんとなく似ているように思いませんか?
ラッコはイタチ科カワウソ亜科ラッコ属であることに対し、カワウソはイタチ科カワウソ亜科カワウソ属に属しています。
亜科までは一緒であるこの2種類ですが、大きな違いは住んでいる場所ではないでしょうか。
ラッコは海水で生活していることに対し、カワウソは淡水で生活しています。
ラッコは水分補給をする際に海水を飲んで水分補給をするのですが、カワウソが海水を飲むとナトリウム中毒を起こしてしまいます・・。
それ以前に、普通はしょっぱすぎて飲めませんよね。
ラッコは腎機能の働きが強く、塩分を分解、排出する機能に長けているのです。
「バラエティに富んだイタチ科」とはよく言われることですが、海での生活ができる種族は唯一ラッコのみとなりますのでその点は大きな違いかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はラッコとアザラシとカワウソの違いについてまとめてみました。
同じ寒冷地で暮らすラッコとアザラシには皮下脂肪つきかたの違いという差が、同じ水辺で暮らすラッコとカワウソには腎機能の違いという明確な差があるということがわかりました。
これからも様々な違いについて着目していきたいと思いました!