カバの皮膚を触ってみたことは、ありますか?
実際に触らなくても、野性動物の皮膚は、人間の皮膚よりも、頑丈そうに見えますよね。
特にカバのような大型の動物なら、なおさら固くて強そうに思いますよね。
確かにカバの皮膚は厚いですが、でも意外なところに弱点があるのです。
そんなカバがどのように自分の皮膚を守っているのか、調べてみました。
カバの皮膚の厚さを調べてみたら、やっぱり厚い!
哺乳類の皮膚は、表皮、真皮、そしてその下に皮下脂肪、となっています。
カバの皮膚の厚さは、場所によって少しずつ違いますが、最も厚いのは胸で4㎝、最も薄いお腹でも1.5㎝あります。
そしてこの皮膚の下には3㎝~5㎝の脂肪(皮下脂肪)があります。
ゾウやサイの皮膚でも約1㎝なので、カバの皮膚の厚さは相当なものですよね。
天敵であるライオンの牙が約7㎝なので、たとえライオンに噛みつかれたとしても、一度くらいの攻撃ではダメージを受けることは、ほとんどないでしょう。
とても丈夫な皮膚ですね。
このようにカバの皮膚は、肉食動物の攻撃から身を守るのに充分な厚さになっているのです。
そして、水中で過ごすカバにとって、この分厚い皮下脂肪は、水の中で浮袋のような役目をしています。
カバって皮膚が弱いって本当?
カバの皮膚は、とても厚いということが分かりましたが、実は皮膚の表面はとても弱いのです。
その弱さは人間の赤ちゃん並みなのだそうです。
そのため、生息地であるアフリカの強い紫外線や、乾燥から身を守るために、いつも水に浸かっています。
食事のときだけ、夕方から夜にかけて、陸地に上がります。
意外!カバの皮膚って、乾燥肌!?
カバの表皮はとても薄いので、乾燥するとひび割れてしまいます。
それは、人間の何倍もの速さで、水分が失われていくからです。
そのためカバは日中、いつも水中にいると紹介しましたが、カバは食事をするために夜、どうしても陸地に上がらなければなりません。
主食である草が、いつもかも水辺の近くにあるわけではないので、草を求めて何キロも陸地を移動するときがあります。
その結果、皮膚がひどく乾燥してしまいます。
その乾燥から皮膚を守るために、カバは赤い分泌液を出して、皮膚を保護しています。
さらに、この赤い分泌液は、殺菌作用があるので、細菌からもカバを守ってくれます。
まとめ
いかがでしたか?
カバの皮膚はとても分厚くて、少々ライオンに噛みつかれたとしても大丈夫なのですね。
このように、皮膚を分厚くすることによって、天敵から身を守っているのです。
また、カバがまさかそんなにデリケートな肌をしていたなんて、あのごっつい見た目からは意外ですよね。
そうした肌を守るために、水に浸かったり、分泌液を出したり、うまくアフリカの暮らしに適応していますよね。