オオミノガという虫をご存知でしょうか?

日本では見かけることが少なくなったミノムシの一種であるオオミノガ。

オオミノ「ガ」というだけあって蛾のイメージがあった方も少なくないはず。

しかしオオミノガは蛾の幼虫のことを指すんです。

オオミノガは日本で最も大きなミノムシとして知られています。

オスの体長は30~40mmほどとされています。

更に成虫が「蛾」の形になるのはオスだけです。

メスは「蛾」にはならず、蓑内部の蛹の殻の中に留まるとされています。

聞きなじみのないオオミノガですが、人気漫画「テラフォーマーズ」にも出ていたことからその存在を知った人もいるのではないでしょうか?

テラフォーマーズに採用された背景には、オオミノガの糸の強度が強かったからなんです。

そこで今回は、オオミノガの糸はどれほどの強度を持つのか、また長さはどれほどになるのかについて詳しくご紹介していきたいと思います。

めちゃくちゃ強い!知られざるオオミノガの糸の強度とは

オオミノガ 糸 強度 長さ

クモの糸の強度が高いのは知っているけれど、オオミノガの糸の強度は大したことないだろう、と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか?

しかしそれは大きな誤解なんです。

奈良県立医大の大崎茂芳教授らの研究の結果、同じ太さに換算したミノムシの糸は、クモの糸の約2.5倍も強いことが判明したのです。

その軽さと強度から繊維開発での応用が期待されているほどです。

オオミノガが糸?と疑問に思う方もいらっしゃると思います。

オオミノガはこの糸を使って蓑を作り身で守ったり、冬を越すための防寒に使います。

越冬の時にこの糸でつづった頑丈で冬の寒さをもしのげる防寒機能もある蓑がなければ、鳥に簡単に食われるし、寒さで命を落としてしまいます。

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オオミノガの糸の長さは?

強度についてはなんとなく把握できましたが、次に気になるのはその長さですよね。

長さについては正確なデータがありませんが、蓑を作る際に、30㎜~40㎜の身体を完全に覆うほどの巣を作る為、非常に長い糸が必要になります。

カイコの糸が約1.5㎞とも言われているので、それに匹敵するほどの長さなのではないでしょうか?

まとめ

今回はオオミノガの糸の強度と長さについてご紹介してきました。

クモの糸よりも強度が2.5倍も強いことには驚きですよね。

山形県鶴岡市に拠点を置く慶應義塾大学先端生命科学研究所発のベンチャー企業がクモの糸を使って鉄鋼の4倍の強度のクモ糸を開発したことで有名になりましたが、オオミノガの糸を使って繊維を開発したらどれほどに強い糸が出来るのでしょうか、楽しみですね。

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