人気漫画「テラフォーマーズで」主要メンバーとして採用されたオオミノガ。

一般にミノムシと呼ばれているのはこのオオミノガで、日本産で最大の大きさを誇ります。

オスの大きさが平均で30㎜~40㎜程度といわれています。

また、オオミノガの糸の強度は専門家たちも注目しているほどです。

ある研究によるとオオミノガと同じミノガ科であるチャミノガの幼虫と、クモの出す糸を一定の長さまで伸ばして、単位断面積当たりの強度を比較したところ、ミノムシの糸は「ジョロウグモ」の約2.5倍の強度があったということです。

というのも、ミノムシにとってこの糸の強度は生命線であり、越冬のための巣作りにはかかせないからです。

そんなオオミノガですが、近年では個体数が激減しており、絶滅危惧種に指定されるほどになってしまいました。

この背景にはどういった問題があるのでしょうか?

今回はオオミノガが絶滅危惧種に指定されてしまった要因を、詳しく紹介していきたいと思います。

オオミノガが絶滅危惧種に指定されたワケとは?

オオミノガ 絶滅危惧種

かつては日本の至るところで見かけたオオミノガですが、近年では見かける機会が少なくなったと感じる方もいるかと思います。

最近はミノムシを一度も見たことがないという子供も増えてきているそうです。

ではなぜオオミノガは近年になって個体数を激減させてしまったのでしょうか?

その原因として言われているのは、中国からきた外来種「オオミノガヤドリバエ」というハエです。

名前からもお分かりのように、オオミノガに寄生する寄生蠅です。

オオミノガヤドリバエはミノムシの食べる葉に卵を産み付けることで、オオミノガの体内で孵化し、体内からオオミノガを食べます。

もともとはミノムシの食害を防ぐために導入されたのですが、このオオミノガヤドリバエが思いのほか強過ぎて、ミノムシを絶滅の危機に追いやっているのです。

最近ではこのオオミノガヤドリバエを抑制するため、オオミノガヤドリバエに寄生する蜂をもって対抗しているようで、現状オオミノガは徐々に個体数を増やしつつあるそうです。

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まとめ

今回はオオミノガが絶滅危惧種に指定された背景についてご紹介してきました。

寄生虫の存在もある虫の世界では、毎日が命をかけた真剣勝負なんですね。

もちろん寄生虫にとっても同じことが言えますが。

何事もバランスが大事ですね。

そしてオオミノガについては日本産のミノムシということで、今後個体数を順調に増やすことが出来るよう、どうにか保護していきたいですね。

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