シシオザルは、インド南西部に生息するサルです。
昼行性で高い場所を好み、日中のほとんどを樹上で過ごしています。
高さが30mもある木の頂上付近で暮らし、地上に降りて来ることは滅多にありません。
水を飲むために降りることがあるようですが、基本的には湿潤な森林を好むことから、樹の葉や幹から伝わる水を飲むことで水分補給しています。
このシシオザルは、とても大きな声を出すことがあり、その声は遠くまで届きます。
では、この声は一体どういうものなのか?
どういった時に出すのかを、調べてみましょう。
シシオザルの鳴き声ってどんなの?
シシオザルは大きな鳴き声を出すことがあり、その理由は群れにあります。
約10~30頭ほどの群れで生活しており、縄張りがはっきりしています。
そのため、大きな鳴き声で自分の縄張りを示し、他の群れとの距離を取るようになっているのです。
これはマカク属のサルの中で、シシオザルだけに見られる行動です。
これをラウドコールと呼び、その低く響き渡るような声は、遠方まで届くので、テリトリーの主張や、危険を知らせることもあります。
その声の場合は、みながいち早く樹の頂上に避難します。
めいいっぱい口を開け、大声で鳴いているときには牙がむきだしになり、凶暴な顔に見えます。
もともとシシオザルは気性が荒く、オスは特に犬歯が大きいので、近づくのは危険です。
動物園で赤ちゃんが産まれていたりすると、つい、可愛い!と近寄ると、フェンス越しに母サルに大きな口を開けて怒られることもあります。
そのときの声は、威嚇なので大声ではありません。
しかし、安易に手を出したりすることはいけません。
まとめ
シシオザルはその名の通り、ライオンのような出で立ちなので一目見ると魅了されることでしょう。
オスであればよりライオンを連想させる立派なたれがみに尻尾。
顔を見ると間違いなくサルとわかりますが、全身は一風変わった姿です。
動物園で会えますが、そこで大きな声を聞けることはあまりないと思われます。
ケンカをしていたり、親ザルが分からせるために大きな口を開けているところは見られる可能性があるので、よく観察してみてくださいね。