世界には数多くの絶滅が危惧されている動植物が存在します。
ここで紹介するスマトラトラもその一種です。
現存するトラの中で最も南に分布しているといわれているスマトラトラは、その名前にもあるようにインドネシアのスマトラ島の熱帯モンスーン林などで生息しています。
生態としては、他のトラとほとんど変わりません。
群れをつくることをせず単独で生活している点や、肉食性ではあるが魚や昆虫等何でも食べる点が挙げられます。
しかし、毛皮を目的とした狩猟や、近年では森林の開発や破壊などにより生息地域が分断され、個体数の減少が懸念されています。
そんな、絶滅が危惧されているスマトラトラの特徴について見ていきましょう。
水が苦手なネコ科には珍しい泳ぎが得意なスマトラトラ
スマトラトラの特徴としてはいくつかあります。
まずは、冒頭でも書いたようにトラの中では最も体が小さい種類ですが、雄の方が少し体は大きいです。
また雌雄共に広大な縄張りをもって生活していて、沿岸の低地林から標高2500m程の高地にも姿を見せるほど広く分布しています。
雄と雌は縄張りが重なることはありますが、雄同士では重なることはありません。
決まった繁殖期はなく、通常雌は1産で2~3子を出産します。
生後4ヶ月頃から親と共に狩りの練習をはじめ、1年半が経つ頃には一人で狩りが出来るまで成長し、3年が経つと独立し、縄張りを作り生活していきます。
一般的にスマトラトラの寿命は15年程度と言われていますが、動物園等の飼育下では20年程度と考えられています。
日本でも保護されており、2017年6月現在で国内8カ所の動物園で17頭が飼育展示されています。
スマトラトラの特徴で一番珍しいとされるのは、水が苦手ではないということです。
ネコ科と言われるとまず思い浮かぶのは、水が苦手という点です。
実際私も猫を飼っていますが、水は大の苦手で逃げ出してしまいます。
ですが、ネコ科であるスマトラトラは、水を嫌わず、泳ぐことが得意とされています。
まとめ
ネコ科なのに水が平気なのと驚かれた方もいると思います。
絶滅が心配されているスマトラトラですが、日本の動物園でも見ることが出来るので、ぜひ足を運んでみてください。