チンパンジーとボノボは同じ類人猿の仲間です。
見た目も知能の高さもとても似ています。
その見た目と生息数の少なさから、長い間ボノボはチンパンジーと混同視されてきました。
しかしまったく違う種であることがわかってきたのです。
チンパンジーとボノボの違いを見ていきましょう。
チンパンジーとボノボの違いは?
見た目はそっくりですが、チンパンジーに比べボノボは少しだけ小柄です。
皮膚の色は両方とも黒ですが、チンパンジーは子供の間だけ顔の色が肌色です。
見た目の違いはほとんどないといってもいいくらいですが、生態に大きな違いがあります。
チンパンジーとボノボの違いというよりも、他の動物とボノボの違いと言っても過言ではありません。
ボノボの群れは、メスを中心にして成り立っているのです。
仕切っているのはすべてメス。
一番えらいのも当然メスです。
オスは一生群れの中で過ごしますが、メスはある程度の年齢になると群れから離れていきます。
そして他の群れの仲間に入り、そこで人生を送るのです。
オスが中心になりたっているのがほとんどの動物の組織ですから、ボノボのこの形態はとてもめずらしいものと言えます。
また、ボノボは争いを好まず食べ物を奪い合って食べるということはなく、分け合って食べるという平和主義な優しい性格をしています。
チンパンジーとボノボの知能は?
チンパンジーとボノボは知能のレベルでは同じくらいのようです。
人間の子供でいうと4歳くらいだと言われています。
同じ類人猿の仲間でもゴリラやオラウータンよりも知能が高いのは、チンパンジーやボノボが群れという集団生活をしているためだというのが一般的な見方です。
人間でいえば複雑な社会生活の中で身に着けた知恵とでもいいましょうか。
同じ社会生活でも、ボノボは平和的に暮らすことに知能は進化し、チンパンジーは戦う知能を身に着けていったといえるかもしれません。
まとめ
チンパンジーとボノボの圧倒的な違いは、その生息数です。
圧倒的に数の多いチンパンジーですが、意外なことにボノボ同様絶滅危惧種です。
人に一番近い仲間たちが地球からいなくなってしまわないように願うばかりです。