人間の都合で絶滅の危機に瀕している動物はたくさんいます。
タスマニアデビルも例外ではありません。
タスマニアデビルが家畜を襲う野生生物として捕獲されていた過去
その頃にいたフクロオオカミと同じように、タスマニアデビルが家畜を襲うと信じられていて、捕獲されました。
フクロオオカミはその為に絶滅してしまいましたが、もし、フクロオオカミが絶滅しなげればタスマニアデビルが絶滅しただろうと言われています。
なぜなら、肉食だけの生物は頂点に立つものだけしか生き残れないからです。
その危機を生き延びたタスマニアデビルが、また絶滅の危機に瀕しています。
絶滅の理由は人間の都合ではない?
今回もいわれのない家畜襲撃の犯人にされているのかと思いきや、そうではないのです。
タスマニアデビルに治療不可能の腫瘍が蔓延しているのです。
この腫瘍は感染力が強く、噛んだり摂食したりすることによって移っていきます。
タスマニアデビルは攻撃性が強い性質を持っているので、生傷が絶えません。
そのために感染が広がり、罹病すると顔面に大きな腫瘍ができます。
腫瘍が大きくなりすぎて餌も取れなくなり、食べることができず命を落とすタスマニアデビルが後を絶ちません。
治療の方法もないため手の施しようがなく、20年ほどで20%ほどに個体数が減ってしまいました。
そのため、オーストラリアは外国の協力を得て、タスマニアデビルの分散飼育を手掛けています。
タスマニアデビルが進化した?
恐ろしい病気の蔓延で絶滅の危機に瀕したタスマニアデビルですが、近年になって明るい情報が入ってきました。
タスマニアデビルは哺乳類にしてはとてつもない早さで進化しているので、悪夢のような顔面腫瘍でも克服できるという明るい情報に出合いました。
タスマニアデビルの習性による感染で広がった腫瘍ですが、その習性である気性の荒い性格が改善しつつあるという情報です。
まとめ
激しい性格のタスマニアデビルですが、その歴史も壮絶ですね。
絶滅の危機を何度も超えながら、ここにきて病気に負けてしまうのかと思いきや、またその壁を乗り越えようとしています。
小さな熊のようなかわいいタスマニアデビルが、どうか生き延びてくれます様にと祈らずにはいられません。