現在、動物園を訪れたら、お目当ての動物がいなくなっていたということを経験する人が増えてきているのは知っていますか。
実は、人気の動物ほど、説滅の恐れが心配されている様です。
その中でも絶滅の危機に直面しているといわれるチンパンジーについて調べます。
絶滅危惧種について
絶滅危惧種とは、IUCN(国際自然保護連合)が発表した「絶滅の恐れのある動物をリストにまとめたもの=レッドリスト」に名前が挙がった動物のことを指し、世界では7項目、日本では3項目がある様です。
チンパンジーはその中の「絶滅危惧種(EN=絶滅危惧IB類)」に指定されているとのことです。
・絶滅危惧種(EN=絶滅危惧IB類)
近々に絶滅の危険が高まっている種類ではないけれど、それにすぐ指定されそうなほど絶滅が心配されている種類を指すそうです。
チンパンジーが絶滅危惧種に指定されている理由
・病気
チンパンジーは、人間に大変近い動物です。
遺伝子レベルでは、2%の違いしかないことに驚かされますが、チンパンジーにとっては、人間に近いことが,人間と同じ病気の感染を受けやすい危険があり、そのために絶滅の危機となる様です。
人間の病気がチンパンジーに感染する経路は、人間の生活の範囲がチンパンジーの生活範囲にまで入り込んでしまうからだと考えられている様です。
もしも、チンパンジーが人間の病気に感染しても、人間と同じ薬は使えないそうなので、チンパンジーが病に侵され、命が奪われていくのを見ているしかないのだそうです。
・密猟
人間がチンパンジーの生活範囲に気軽に行ける様になると、どの様な考えを持つ人間でも出入りができてしまいます。
チンパンジーを捕まえて利益を得ようと考える人間が森に入ることで、子どもの個体を捕獲し、大人の個体は命を奪われ、結果的に、繁殖ができなくなって絶滅につながってしまうという流れの様です。
密猟に対しては、対抗手段を色々と講じてはいる様ですが、森が消えていくことを止めない限り、チンパンジーは絶滅していく可能性の方が強くなる様です。
まとめ
チンパンジーは絶滅危惧種に指定されている動物でした。
絶滅危惧種といわれても、どの程度のことなのか理解できていませんでしたが、調べによって、かなり深刻な状態になっているということが分かりました。
チンパンジーは、人間と遺伝子レベルで2%しか違わないと知った時、1歩間違えれば、人間とチンパンジーがもっと近い関係になっていたかも知れないと考えたことはありましたが、人間の病気がチンパンジーに感染してしまうことが、絶滅につながってしまうことなど考えもしませんでした。
「人間とチンパンジーが遺伝子レベルで2%しか違わない」ということは、こういうことなのかと、今回、初めて分かりました。
チンパンジーの密猟がなくならないことも絶滅へ向かう1つの原因だと分かりましたが、病気の感染も密猟も、生き物の頂点に立っている人間が、1歩引いて対応すれば、絶滅の危険など回避できるのではないのかと感じました。