世界には、種類の違う動物を交配させて、新しい動物が誕生していることは知っている人も多いはずです。
例えば、「ライオン(オス)×トラ(メス)=ライガー」や「ライオン×ヒョウ=レオポン」などが有名かも知れませんね。
では、アフリカゾウとアジアゾウやインドゾウについてはどうでしょう。
調べてみます。
交配の条件
生き物は、全て動物学の上で細かく分類される様です。
例えば、人間の場合は「霊長目 ヒト科 ヒト属 ヒト(人)」に分類されている様に、ゾウの場合も、それぞれが細かく分類されているそうです。
[ゾウの動物学の上の分類]
- アフリカゾウ:長鼻目ゾウ科アフリカゾウ属アフリカゾウ
- アジアゾウ:長鼻目ゾウ科アジアゾウ属アジアゾウ
- インドゾウ:長鼻目ゾウ科アジアゾウ属インドゾウ
インドゾウは別名を「アジアゾウ」といい、ほかには「セイロンゾウ」や「ボルネオゾウ」も同じアジアゾウだということです。
その呼び名の違いは、生息する地域で分類され、「同じ種類に分類できそうでも微妙に違う:亜種」ことで別に分類されている様です。
・インドゾウ~インドに生息
・セイロンゾウ~セイロン(スリランカ)に生息
・ボルネオゾウ~ボルネオに生息
アフリカゾウとアジアゾウの交配
動物学上の分類で、繁殖に必要な条件は「目・科・属」までが同じである必要がある様です。
前述の通りであれば、残念ながら、「アフリカゾウとアジアゾウは、交配だけならできる」というのが有力の様です。
それは、交配はできても「繁殖能力がない」か、または「長くは生きられない」ということの様です。
アフリカゾウとアジアゾウの染色体は同じ本数であり、実は、過去に1度だけ出産に成功した例がある様ですが、その時は約2週間の命だったと記録されているとのことです。
アフリカゾウとインドゾウの交配
「アフリカゾウとインドゾウの交配」は、インドゾウがアジアゾウの亜種であるということですから、交配に成功したとしても、繁殖能力がないか、あるいは長くは生きられないと考えられているそうです。
まとめ
アフリカゾウとアジアゾウには、動物学上の大きな違い(細かな最後の分類の違い)がありました。
また、アジアゾウと「インドゾウ」、「セイロンゾウ」、「ボルネオゾウ」は、同じ種類に分類され、どれもアジアゾウの亜種であることが分かりました。
世界に生息するゾウの交配が自由にできて種類を増やせるとしたら、まさにゲームの中の様に多種多様な動物たちが存在する夢の様な世界を想像してしまいますが、現実は、そう簡単ではないことが分かりました。
生き物が「交配と繁殖」を可能にするのは、生物学上の分類が、ぎりぎりまで同じでないとできないことを考えると、個々の種類のゾウが長い年月をかけて増えてきたことにも納得がいきました。