アホウドリは国際保護鳥になっている海鳥で、国の特別天然記念物にも指定されています。
とてもインパクトのある名前なのでその名を聞いたことはあっても、姿は見た事がないという方がほとんどかもしれません。
それもそのはず、アホウドリは絶滅危惧種に指定されていて、とても数が少なくまた生息場所も独特なので、めったに見られないレアな鳥なのです。
アホウドリたちはどんな場所に棲んでいて、またどのくらいの数が生息しているのでしょうか?
アホウドリの生息地について
アホウドリは北太平洋に生息している渡り鳥です。
生活場所は陸ではなく海洋となっています。
私たちにはなかなか理解が難しい生息場所ですね?
夏の間はベーリング海やアラスカ湾、アリューシャン列島のあたりで生活し、繁殖期となる秋から冬にかけて鳥島、尖閣諸島北小島、南小島などの周辺に南下してきます。
また2011年、2012年と2014年にはミッドウェー環礁でも姿が見られたそうです。
さらに2015年以降は小笠原諸島の媒島(なこうどじま)でも繁殖が確認されているそうです。
絶滅危惧種ではありますが、繁殖場所が増えているようで少し嬉しいですね。
アホウドリの生息数について
アホウドリははじめ1000万羽ほどが生息していたとされますが、様々な原因で絶滅寸前にまで落ち込みました。
その後、1951年に鳥島で確認された約10羽から、幸い絶滅には至らず生き残っていたことが分かりました。
そのためアホウドリ保護活動が開始され、1965年には約100羽、1993年には約500羽、さらに1999年には1000羽以上が確認され、2004年の段階で約1600羽が生息していると推測されました。
初めは気象庁鳥島気象観測所だけが行っていた保護活動でしたが、1965年、火山性地震の多発に伴って観測所が閉鎖されたことにより、保護活動が中止されました。
そこからかなりの期間を経た1981年、環境庁はアホウドリの調査・保護活動を開始しました。
その後の2000年以降は国際的な協力も得ながら保護活動を行っています。
そのおかげで2017年には鳥島で約800ペアが確認され、全体の生息数としては約4600羽まで回復してきているそうですよ。
周りのサポートが得られたことで、かなり回復してきていているのは素晴らしいことですね。
まとめ
アホウドリの生息地や生息数についてご紹介してきましたが、陸を生息地としないのはとても不思議ですね。
生息海域と言った方が良かったかもしれません?
現在は生息数が回復してきてはいますが、まだ絶滅危惧種なのでこれからも保護していってほしいと思います。