動物には種類によってそれぞれ魅力があります。
キリンならば模様や長い首と瞳、パンダなら愛らしい姿などですが、ネコ科の動物の魅力と言えば長い尻尾ですね。
あの長い尻尾がゆっくり動く様子はその動物の心の余裕すら感じさせます。
ネコ科と言えば猫ですが、猫は不安定な足場や細い場所でも問題なく歩くことができます。
その秘密は長い尻尾にあります。
同じネコ科であるチーターの尻尾はどのような役割をしているのでしょうか。
チーターの尻尾はバランスの舵取り
チーターは獲物を狩るのにもっとも最適な体に進化をとげ、その結果として現在の姿になりました。
逃げ足の速い草食動物を追うために速さを追求して、細長い脚、ひきしまって軽い体、小さな顔など、チーターとよく似ていて間違え易いジャガーやヒョウに比べると、体の厚みや脚の細さ、長さが明らかに違います。
チーターの体の一部である尻尾も獲物を狩るのに必要な道具のひとつです。
チーターは獲物を追うさいに全力で走りますが、そうやって走れる時間はわずか20秒程度と言われています。
その短時間で獲物を捕獲するために、どんな状況でもバランスを崩すことなく走る必要があります。
尻尾はその舵取りの役割をしています。
獲物の走りに合わせて尻尾を左右に振ることで、相手に引き離されずに追い詰め狩りを成功させることが出来るのです。
チーターに似ている同じネコ科の肉食獣であるジャガーの場合、熱帯雨林や湿地帯、沼地などでチーターとは生息環境が違うこともあり、大きな体格をしており脚は太く短めで尻尾も長くありません。
チーターほどには全力で獲物を追って草原を走り回る必要がないのかもしれませんね。
まとめ
チーターのメスは単独で行動するので、狩りも単独で行ないます。
誰の助けも借りることがありませんので、狩りに特化した体になる必要がありました。
尻尾も含めて体のすべてが狩りの成功を引き上げるためにあります。
そのために、アゴの力は弱いなど戦闘向きではありません。
せっかくの獲物を他の肉食獣に横取りされることもあるそうですが、チーターは決して争うことはしません。
人間の勝手な言い分ですが、そこがまたチーターの魅力かもしれませんね。