一般的に動物の脳の大きさや、重さは、おおむねその体格に比例するため、「体格が良ければ、脳も大きく、重い」と考えられている様です。
では、チンパンジーの脳の大きさや重さはどのくらいなのでしょう。
調べます。
脳の大きさについて
- 脳の大きさの比較
脳の大きさは、次の様にいわれています。
猿人:おおむね500㏄前後
原始人:900㏄前後
現代人:1200cc前後~1500cc前後
- 脳が大きくなっていったと考えられている行動(進化)
①四足歩行から二足歩行になった
②両手が自由に使える様になった
③地面で生活するようになった
④外敵に狙われやすくなったから身を守る術を学習した
これらの進化には、脳が活発に使われます。
その脳を効率よく働かせるためには、大量の血液と酸素が必要になります。
血液と酸素を運ぶために血管が太くなりました。
血管が太くなるにつれ、よりたくさんの酸素が脳に行き渡る様になったことで、高度な技術を学習できる様になり、さらに脳が大きく育っていったと考えられている様です。
チンパンジーの脳の大きさ
チンパンジーの脳の大きさは、新生児では150ccほどだという研究結果がある様です。
チンパンジーは、人間と唯一分化した種類の動物だといわれています。
人間の場合は、新生児の時点で、すでにチンパンジーと同じくらいの脳の大きさを持っている様です。
脳の大きさは、ある研究では、体重との割合(=0.025%)で、はじき出せるといわれています。
そこからはじき出されたチンパンジーの脳の大きさは、おおむね350~400ccであろうということです。
- チンパンジーの脳の重さ
チンパンジーは、類人猿に分類されます。
ですから、「サル」と同じ括りに分類することはできません。
そのことを踏まえると、「サル」の脳の重さが80gほどに対して、チンパンジーは400gほどもある様です。
チンパンジーの脳の重さである「400g」が重いかどうかについては、「体が大きければ、脳も重い」といわれるところからすれば、クジラやゾウなどと比べては大変軽いということになりそうです。
まとめ
脳は、「体が大きければ、大きく重い」という説があり、その説から考えると、クジラやゾウなどの脳は、とてつもなく大きくて重いということになります。
一方、チンパンジーは、類人猿に分類されますが、その脳は、人間よりも小さく軽く、ほかの種類の「サル」の脳よりも、大きく重いことが分かります。
体が大きければ、脳も大きく重いのは確かだと思いますが、同じ種類の動物では、比較できるほどの差はないことも分かりました。