野生に生きるチーターにとって、狩りは生きる術です。
大人は見事に狩りを行うことができますが、いったいチーターの子供は、どのようにして狩りを覚えるのでしょうか。
今回は、チーターの子供がどうやって狩りを覚えるのかご紹介します。
チーターの子供はどうやって狩りを覚えるのか
チーターの子供は、生後5~6週間で歩くようになり、8週間後くらいから固形物を食べるようになります。
はじめは、母親の捕ってきた獲物を分けてもらいながら、少しずつ肉の味を覚えていきます。
子供にとっては、いままで母乳しか与えられてこなかったわけですから、最初はそれが食べられるものかどうかもわからない状態でしょう。
次の段階では、母親はまだ生きている状態の獲物を、子供の目の前まで持ってきます。
そして、子供にとどめの刺し方を教えます。
もう少し経つと、今度は、より実際の狩りに近い状況下で練習を行います。
母親がガゼルなど小さい獲物を追いつめ、子供がそれを追います。
そのうち、子供が自発的に獲物を追いかけるようになるのですが、はじめ子供は、なんと獲物にとどめを刺すことができないのです。
狩りは息を潜めて近づく、追いかける、とどめを刺す、が一連の行動ですが、子供はそっと近づく、追いかけるまではできても、とどめを刺すことがなかなかできないのです。
温厚で優しい性格をしているチーターだからなのでしょうか、ほかの生き物の命を奪うことをためらう姿には、なんだか情緒的なものを感じてしまいました。
こうして、狩りの教育は、じっくり時間をかけて行われます。
その後、オスの子供は生後15か月で、メスは17~20か月で母親と離れることになりますが、それまでの期間、母親にしっかりと狩りを仕込まれるのです。
母親から離れたのち、オスは、同じく若いオスで形成されたグループに入ります。
そして、まだ独り立ちをしたばかりで、みな狩りがうまくない者同士、協力して狩りを行うのです。
メスは、独り立ちをしたのちも、1年間ほどは母親の行動圏内で活動するようです。
まとめ
チーターの子供はどうやって狩りを覚えるのか、ご紹介しました。
狩りの練習を行うとき子供は、最初は遊び間隔で真剣に獲物を追おうとはしません。
けれど、母親は諦めず、少しずつ少しずつ、狩りの仕方を教育していくのです。
根気があるなあ、と感心しますね。