チンパンジーには、お尻が出ている個体とそうでない個体がいるのを知っていますか。
あれは、発情期を迎えたサインなのだそうです。
そして、あの様にお尻が出ているのは、メスだけだということです。
では、どうして発情期になるとメスだけお尻が出てくるのでしょう。
調べます。
発情期にお尻が出るのは
発情期にお尻が出る種類は、類人猿だけの様です。
その中でも、最も人間に近い種類の「チンパンジー」と「ボノボ(ピグミーチンパンジー)」だけだということです。
お尻のふくらみの正体
あのお尻のふくらみは、「性皮(セイヒ)」と呼ばれる「外部生殖器」だということです。
ピンク色、あるいは、赤色に色付いた植物の花びらや野菜の様に、また、見方によっては、大きな腫瘍ができてしまったかの様に盛り上がった、その真ん中にある穴が「膣口」だということです。
お尻のふくらみの役割
倒立効果がある。
倒立効果とは、一般的には「倒立顔効果」といわれ、「人間の顔について、上下を変えずに正面から見た場合、確かに顔だと理解できるけれど、上下を逆さまにした顔は、顔以外の物と理解してしまうのが人間の脳である」という効果の様です。
その脳の倒立効果を利用して、チンパンジーに「逆さまの顔」と「逆さまのお尻」を見せて、どれくらい区別ができるのかの実験をした様です。
すると、チンパンジーは、お尻が逆さまになると、区別できなくなったという実験結果がでたそうです。
このことからチンパンジーは、お尻で、それぞれの個体を区別していることが分かるということでした。
チンパンジーのメスは発情期にお尻が出ている
チンパンジーのメスの発情期にお尻が出るのは、「大人になりました、繁殖ができます」の印だということで、特にオスへのアピールとなっている様です。
そして、それを見たオスも発情し共寝をするのだそうです。
メスは、発情期が終わると、性皮も元に戻る様です。
まとめ
チンパンジーのお尻が出ているのは、「性皮」と呼ばれる「外部生殖器」でした。
この器官が外に出ることは、「自分は、もう大人の女性である」ことを群れやオスへアピールするものだと分かりました。
発情期のメスのお尻が出ることは、人から見れば、とても尋常とは思えず、病気と勘違いするほどですが、チンパンジーの世界では、メスの魅力にほかならず、オスも発情することが分かりました。
また、チンパンジーにとって、「お尻は群れの個々を区別する上で、顔よりも大切な部位」だということも分かりました。