南アフリカに多く生息するチーター。
テレビのドキュメンタリー番組などを見ると、野生に生きる過酷さが伝わってきますが、果たしてその生存率はどれくらいなのでしょうか。
今回は、チーターの子供の生存率をご紹介します。
チーターの子供の生存率
チーターが1回で出産する子供の数は、平均4頭(1~8頭)です。
妊娠期間は17~20か月です。
野生のチーターが生き残る確率は極めて低く、3割は生まれてすぐ、あるいは1か月以内に、9割は3か月以内に亡くなるそうです。
原因は、病気に罹患することもありますが、主にほかの動物(ライオンやハイエナなど)に襲われることです。
ライオンの少ないナイロビ国立公園では、チーターの子供が亡くなる確率は43%と低いのですが、タンザニアのセレンゲテイ国立公園というライオンの多い地域では、125頭の子供のうち95%が亡くなり、そのうち73%は食肉獣による被害だそうです。
外敵から子供を守るために、母親は出産後数日ごとに隠れ家を移動し、手はつくしますが、自然界で子供が立派な成獣となることは、こんなにも厳しいのですね。
現在、野生で生息するチーターはわずか7100頭しか残されていないそうで、「絶滅危急種」から「絶滅危惧種」に引き上げる必要があるとされています。
野生のチーターの77%は、国立公園や保護区の圏外に生息しているのですが、その数が減少している原因のひとつとして考えられるのは、餌とする野生動物の多くが人間によって捕獲されてしまっていることです。
食料の足りない彼らは、家畜を襲うようになりますが、家畜を守ろうとする人間により阻止されてしまいます。
ほかの原因として、ペットや毛皮を採るため密猟されることもあるそうです。
子供のチーターの生存率はかなり低いですが、成獣となったあとも、彼らが生き延びることは容易ではないのです。
まとめ
チーターの子供の生存率についてご紹介しました。
チーターの天敵となる野生動物は、ライオンをはじめ、ヒョウやリカオン、ブチハイエナなどです。
私なんかは、ヒョウあたり、同じネコ科同士もうちょっと仲良くしてくれないものかな、なんて思っちゃったりもするのですけれど(外見も似てるし)、現実はそんなに甘くはないのですね…。
あるwebページのチーターの画像の下に、小さく「人間との接触により、チーターは生活圏の91%を失った」と書いてありました。
衝撃的な文言ですね。
チーターが絶滅危惧種の対象になり、保護活動が拡大することを祈ります。