現在は海のアクティビティでスキューバダイビングはすっかりメジャーになりましたが、その魅力は何といっても海中の美しさに尽きるでしょう。
海の中は陸上には無い未知の世界が広がっていて、一度でもその光景を目の当たりにしてしまうと、虜になるのは仕方ないことです。
そんなダイバーが特に興奮するのは、幸運がもたらされると言われているウミガメと出会えたときですが、ウミガメはどれも似ていて種類の判別ができないと感じたことはないでしょうか。
ウミガメは外見がよく似ていますが種類があるので、今回はウミガメの違いについてご紹介しましょう。
アオウミガメとアカウミガメの違い
アオウミガメとアカウミガメはとてもよく似ていて、色の名前がついていますが、特に青かったり赤くはないので、体表の色で判断はできません。
目で見て分かるというと、やはり顔つきを見るといいでしょう。
アオウミガメは海藻を主食にしているのであごが小さく、それに対してアカウミガメは甲殻類や貝などを主食にしているためあごが強くなっているので、全体的な顔の印象はアオウミガメは可愛らしく、アカウミガメは強面で怪獣のガメラに似ています。
またアオウミガメの甲羅はツルツルしていますが、アカウミガメはゴツゴツとしていて、藻が生えていることもあります。
どちらも大型のウミガメですが、可愛らしい方がアオウミガメ、ガメラだったらアカウミガメと覚えておけば間違いありません。
アオウミガメとタイマイの違い
タイマイは別名をベッコウガメと言い、宝飾品の「べっこう」はこのタイマイの甲羅を研磨して磨いたものです。
アオウミガメの甲羅は特に目立つほど綺麗では無いので、甲羅を見ればすぐに判別がつきますが、他にもタイマイは顔に特徴があります。
タイマイは英語ではホークスビルと呼ばれていて、これは鷹のくちばしという意味があり、その名前の通りに口が猛禽類の鳥のような形をしています。
アオウミガメの顔は丸くなっているので、顔の形で区別できます。
また甲羅の縁がタイマイはギザギザになっていますが、アオウミガメは表面と同様にツルっとしています。
生息地の違い
ウミガメというと南の海にいるイメージが強く、この三種類のウミガメも主な生息地は南方ですが、その生息地は違いがあります。
南方だけにいるのはアカウミガメで、日本では沖縄のような温かい水温の場所にしかおらず、産卵で本州に来るようなことはありません。
タイマイも南方の海にしかいませんが、海水温が高くなると本州の太平洋側に姿を見せることもあり、太平洋側の砂浜で産卵を行ったりします。
アオウミガメは比較的低い水温の場所にもいて、海流にのって北陸の方に現れたりします。
行動範囲はアカウミガメが一番広いのですが、北部で見かけるのはアオウミガメということになります。
まとめ
外見が似ている動物というのは幾つもいますが、よく見ると違いというものがどこかにあるものです。
ウミガメは個体数が圧倒的に少ないので、自然界では遭遇がとても難しくなっています。
それでも逢えたなら、じっくりと観察してみて、その種類を推測してみても楽しいのではないでしょうか。