ウミガメは温かい水温を好み、あまり低い水温の海にはいないというイメージの強い動物ですが、実際にウミガメの多くは赤道付近の温かい海に多く生息しています。

しかしアオウミガメは日本でも寒いと考えられる地域でも目撃例があり、世界的にもウミガメとは無縁のような冷帯な場所にも出現しています。

アオウミガメの生息地というのは、地球上のどの辺りまで広がっているのでしょうか。

アオウミガメの生息地

アオウミガメ 生息地

アオウミガメは世界中の温暖や亜熱帯地域が生息可能地域になっていて、冷帯でなければどこでも生息が可能だと言えます。

そのため野生のアオウミガメと遭遇するのは難しいのですが、産卵の時期になると本州の沿岸近くまでやって来るので、遭遇する可能性は高くなってきます。

ウミガメは海を回遊しているので生息地が特定しにくいのですが、産卵は決まった砂浜で行うので、それから生息地を推測すると日本での北限は太平洋側では福島県まで、日本海側では北陸地域までになります。

他のウミガメはここまで北上はしないので、それから考えるとアオウミガメの生息地は広いというのがわかります。

アオウミガメの分布(大西洋アオウミガメ)

アオウミガメは現在のところ二種類いることが確認されていて、体表が少し黒っぽくて太平洋にいるクロウミガメと、大西洋に多く生息する大西洋アオウミガメに分類することができます。

外見的にはとても似ているので区別がつきにくいのですが、太平洋と大西洋は北極海と南氷洋を経由しなければ行き来ができず、アオウミガメはそこまで水温の低い海では生息できないので、分布は大西洋と太平洋で区分けすることができると言えます。

大西洋アオウミガメはヨーロッパから北米大陸の大西洋側のアラスカからブラジルまで分布していますが、地中海では極端に生息数が少なくなっているため、近い将来に地中海ではアオウミガメは見られなくなってしまうでしょう。

Sponsored Link

クロウミガメの分布

クロウミガメは別名を「太平洋アオウミガメ」と呼ばれていて、アラスカからチリにかけての太平洋側で多く見られます。

アオウミガメは名前に色がついていますが、体内の脂肪分が青緑色をしているのでこの名前がついているのであり、クロウミガメもそんなに黒い色をしてはいません。

クロウミガメは日本でも沖縄や小笠原諸島に回遊してくることがあるので、日本で海中で出会えるアオウミガメというと、このクロウミガメということになります。

ただしクロウミガメの本来の生息地は北米大陸の太平洋側なので、個体数が減少していることもあって、日本近海で回遊している姿を見るのは難しくなっています。

まとめ

アオウミガメは海が汚染されたり自然の砂浜が激減しといることもあって、生息環境の悪化が懸念されています。

アオウミガメは海の中を前足を大きく広げて優雅に泳ぐので、その姿を見た人を魅了しているのは間違いありません。

生息地が狭くなっている原因に人間は大きく関与しているので、これ以上の生息域の減少をもたらすようなことを行わないようにするのが、ここまで生息域を狭くしてしまった人間の責任ではないでしょうか。

Sponsored Link