日本の動物園などでみられるメジャーなサルの一種として、マンドリルがいます。
中型のオナガザル科の動物で、鮮やかな体の色が特徴的な生き物です。
ところで皆さんは、ドリルという生き物をご存知でしょうか。
「え、日曜大工で使う道具のことじゃなくて?」と思われる方もいるかもしれませんが、ドリルとはマンドリルと同じオナガザル科のサルの一種です。
マンドリルほどの知名度がないためそこまで知られていませんが、マンドリルと大きさや外見などがよく似ています。
また、野生のドリルとマンドリルの分布地は非常に近く、オス1匹とたくさんのメスで群れを作って生活する、昼は地上で過ごして夜になると樹上に登って眠るなど、未解明な点は多いもののその生態も似かよっています。
では、マンドリルとドリルは、どうやって見分けたらよいのでしょうか。
ドリルとマンドリルの違い
最もわかりやすいドリルとマンドリルの違いは、その顔にあります。
マンドリルは目元から鼻筋、口元までが非常に鮮やかな赤、鼻の周りは同じく鮮やかな青色をしており、筋がとても目立ちます。
それに対してドリルの顔の色は真っ黒です。
鼻の周囲も真っ黒で、マンドリルにあるような顔の筋もありません。
顔の周りの部分だけ毛が真っ白で、更にその周りは黒に近い褐色の毛で覆われています。
日本で飼育されている規模にも、明らかな違いがあります。
マンドリルは日本の多くの動物園で飼育されており、群れで生活している姿を見ることができます。
一方、ドリルが飼育されているのは、日本でたった一箇所。
大阪の天王寺動物園に、「ドン」という名前のドリルが1匹で飼育されているのみです。
以前はドリルもマンドリルと同じように複数の動物園で飼育されていましたが、年を追うごとにしだいにその数は減っていき、今では日本でただ1匹だけになってしまいました。
日本でのドリルとマンドリルの知名度の違いは、このあたりにも理由があるのかもしれません。
まとめ
ドリルとマンドリルの違いについてまとめてみました。
最初に目が行くであろう顔にそれぞれ特徴があるので、わかりやすいですね。
なかなか日本では見ることのできないドリルですが、天王寺動物園ではマンドリルの隣で飼育されているそうです。
もし機会があればぜひ、マンドリルとの違いを見比べに行ってみてくださいね。