長い首や脚が印象的なキリン。

歩く姿にはゆったりと構えた趣があります。

特にスラーっと伸びた首の線は、見れば見るほど独特さを醸し他の動物とは違った進化の不思議を感じます。

キリンをさらに上品に感じさせるのは、その首に生えるたてがみ。

ライオンや馬のように長くはありませんが、茶色く光沢のある毛が、いつも刈りそろえてるかのように首のラインをなぞり、一種の清潔感をも感じさせます。

他の動物に比べると短いキリンのたてがみ。

短いゆえにさほど役には立っていないようにも見て取れますが、果たしてあのたてがみは何のためにあるのでしょうか。

そこにはキリンならではの機能が隠されています。

キリンのたてがみとその役割について、お話しします。

キリンのたてがみ、その役割とは何なの?

キリン たてがみ 役割

どの動物のたてがみにも共通した役割がいくつかあります。

例えば、首を覆い、直射日光を当てないようにしたり、発汗の際に汗を蒸発しやすくして首内部のヒートアップを防ぐなど体温調節の役割や、オス同士、または敵との戦いの際に首を保護する、とも言われています。

キリンの場合、その長い首を維持するにあたって、どの動物よりも太陽に近く、温度の高い位置にあるだけにその保護にはひときわ工夫が必要です。

また、穏やかそうに見えるキリンですが、実はオス同士で激しい喧嘩をします。

その戦いにおいて首を絡ませたり、強くぶつかったりします。

そのため、直接頚椎にダメージがかからないように保護しているとも言えます。

さらに、たてがみは後ろからの敵の侵入や何かが起きるかも知れない気配、風の向きなどを察知するアンテナのような役割も果たしています。

その長い足から走り出しがどうしても遅いキリンは、いち早く危険を察知して逃げる準備をする必要があるのです。

また、微妙な天候の変化などの感知にもたてがみが役に立つのです。

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まとめ

自然界で生き延びる知恵としてのたてがみの存在。

キリンにもその機能が備わり、日々の生活でそれが役立っています。

見た目もたてがみのある動物の姿は美しく雄壮に見えるため、時には生殖期に達したオスからメスへのアピールの道具にもなるのです。

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