みなさんは、蹄のある動物といえばどんな動物を思い浮かべるでしょうか?
馬、牛、だれでも思い浮かべるのはそのあたりですかね。
実はカバにも蹄があるのです。
カバといえば、常に水の中に入っていて、足元がどうなっているのかよく分かりません。
陸上を走っているイメージなんてほとんどないのに、カバに蹄があるなんて意外ですよね。
そこで、カバの足元、蹄について見ていきましょう。
カバには蹄があった!その数は?
哺乳類の中で、草食で蹄を持っている動物を、有蹄類といいます。
蹄は動物の進化の過程で、その体重を支えるために、指の爪が変化したものです。
蹄の数が偶数なら鯨偶蹄目、奇数なら奇蹄目に分類されます。
カバの蹄は4つで偶数なので鯨偶蹄目です。
この仲間には、ウシ、シカ、キリン、ラクダなど約200種類もいます。
奇蹄目にはサイ、ウマ、バクなど少数の種類しかいません。
ところで、鯨偶蹄目という言葉には、鯨という字が入っています。
ご存知のように鯨は海に住んでいて、もちろん蹄もありませんよね。
陸上の動物の分類になぜ鯨が入っているのでしょうか。
少し前までは、同じ哺乳類でも、海の中に住むものと陸上の動物とは分けられていました。
しかし、最新のDNA研究によって、鯨とカバに共通の祖先が見つかったのです。
親戚のような、姉妹のような関係ということで、一つにまとめられたのです。
それでは、カバの蹄についてのお話に戻りましょう。
前述のとおりカバの蹄は4つで、第3指(中指)と第4指(薬指)が、他の2つよりも大きくなっており、陸地ではカバの巨体の全体重がその大きな2つにかかるようになっています。
足のサイズは直径約30㎝です。
体重3トンにもなるというカバにしては、少し小さいような気がしますが、蹄4つのうちの2つの蹄が大きく進化して、全体重を支えているのです。
また、この蹄の間には水かきがついています。
そのおかげで、カバは陸地でも水中でも、自由に動き回ることができるのです。
まとめ
カバの蹄は4つで、鯨偶蹄目という種類に分類されることが分かりました。
カバの蹄を調べていくうちに、カバと鯨が遺伝子上近い存在だということに驚きました。
カバの足元について知りたかっただけなのに、なんだか意外ですよね。
カバは大きな体を支えるために蹄が発達し、しかもそこに水かきが付いたことでまさに水陸両用の足に進化していったのです。