アオウミガメは魚類のようなエラは持っていないので、ずっとそのまま海中にいるわけではできません。

しかしアオウミガメは海中いることが多く、水面付近にいる印象があまりない海中生物です。

エラが無いのですから海中にいて呼吸はできないのですが、このアオウミガメはどうやって呼吸を行っているのでしょうか。

アオウミガメの呼吸方法

アオウミガメ 呼吸

呼吸の方法が違う最大の理由は体内に肺を持っているか持っていないかであり、アオウミガメははカメなので爬虫類に属しているので、肺を持っています。

肺を持っているのですから呼吸は大気で行っていて、海水に溶け込んでいる酸素からも僅かは取り入れていますが、本当の呼吸は水面から鼻を出して行っています。

しかしアオウミガメが水面から顔を出している光景はあまり目撃されておらず、実際の生活もほとんどを海中で過ごしているのはどうしてでしょうか。

実はウミガメは酸素の体内消費量がとても少なく、アオウミガメの場合は一時間に一度だけ海面から顔を出して酸素を取り入れれば、それ以後はずっと海中にいても大丈夫なのです。

そのためにアオウミガメは海の中にばかりいる印象が強くなっていて、どうやって呼吸しているのかわからない人も多くなっているということです。

アオウミガメの睡眠時の呼吸

アオウミガメは頻繁に呼吸を行う必要がないのですが、睡眠時でも酸素は消費しているので、ずっと海中にいるわけにはいけません。

ところがアオウミガメは睡眠時では呼吸は三時間に一度行えばいいので、睡眠にそれほど支障はないと言えます。

実はウミガメは鼻や口だけでなく、皮膚からも海中に溶け込んでいる酸素を取り入れることができるので、眠っていても大気から酸素を何度も取り入れる必要があまりないのです。

この皮膚呼吸で酸素を取り入れるのはカメの中でもウミガメだけであり、陸上で生息していたり、水と陸上のどちらも同じくらいいるカメには、この皮膚呼吸で酸素を取り入れる機能は持っていません。

Sponsored Link

アオウミガメが呼吸困難になってしまう場合

アオウミガメが息継ぎをしないで海中に長くいられるのは成体になってからであり、子供のころはそんなに長く海中にいることができないので、頻繁に水面に顔を出して酸素を取り入れています。

そのため子供のころに何かトラブルで水面に浮上できなくなると、呼吸困難にすぐなってしまうのです。

また成体になっても、天敵であるサメに追いかけられて水面に近づけないと呼吸ができなくなりますし、人間が仕掛けた網に絡まるとこれも浮上できなくなるので、網を引き揚げるとウミガメが捕獲されていることが稀にあります。

アオウミガメは皮膚呼吸ができるといっても、それはあくまでも補助的なものであり、やはり鼻や口から酸素を取り入れないと酸素不足になってしまうのです。

まとめ

アオウミガメは爬虫類の中でも極端に酸素の消費量が少ない動物なので、生活のほとんどを海中ですごしています。

しかし肺で呼吸しているので何度か水面に浮上しなければいけないのですが、最近は釣り糸などに絡まって浮上できなくなってしまう事例が増えています。

海には数多くの生物が生存しているのですから、人間だけが良ければいいという考えで軽率な行動をするのは控えるべきだと言えます。

Sponsored Link