チンパンジーは人間ととても近い動物と言われています。
しかし、骨格は随分と違います。
進化の過程と食に大きな違いがあるのでしょうが、真っ先に違いに気づくのが頭蓋骨です。
今回は、チンパンジーの頭蓋骨の特徴について紹介します。
チンパンジーの頭蓋骨の特徴とは?
チンパンジーは類人猿ですから遺伝的には人間にかなり近いのですが、チンパンジーの頭蓋骨と人間の頭蓋骨は大きく違います。
特に大きな違いがみられる所、顎周りと眼窩上隆起、脳が入っている脳頭蓋について説明いたします。
まず、顎の骨ですが、耳の部分から下顎の骨が前へでていくのですが、チンパンジーは人と比べると大きく前へ張り出しています。
それに伴い、上顎の骨も大きくなっています。
頭蓋骨の形から、噛むための咀嚼筋である側頭筋と咬筋は人よりもかなり大きくできているのが、この骨格の形からわかります。
歯式(歯の数)に関しては同じです。
歯並びの形はチンパンジーがU字型で、人は楕円のような形になっています。
チンパンジーの歯は前方に大きく突出していますが、人は出ていません。
又、チンパンジーは犬歯が大きく発達していて、第一臼歯が犬歯化しています。
これは人と人間の食性の違いではないかといわれています。
頤(おとがい、顎の下のでっぱり)は人にはありますが、チンパンジーにはありません。
この頤ですが、なぜ発達したかは、まだよくわかっていません。
眼窩上隆起(がんかじょうりゅうき)とよばれる目の上の骨は人の方はほとんど出ていませんが、チンパンジーは前方に大きく隆起しています。
これは、現代の人類と猿人や類人猿との差を見る時に最も違うといわれている部分です。
この眼窩上隆起の有り無しで化石がなにかを判断できるという意見もあります。
この眼窩上隆起の退化については諸説あるようですが、最近の説では先の顎の違いにより、チンパンジーや猿人は硬い食物を食べることが多く、その硬い物を食べた時の衝撃を眼窩上隆起で吸収していたのではないか、という説が有力です。
現人類は火を使って食糧を食べるようになった結果、小さい顎と小さい咬合筋や側頭筋といった咀嚼に必要な筋肉が縮小していったと考えられています。
結果として咬合時の衝撃もなくなったので眼窩上隆起は消失していったのではないかといわれています。
脳頭蓋の容量は大きく違っていて、人はチンパンジーの約1.4倍の容量があります(成人女性とメスのチンパンジーの比較)。
脳が発達した原因についてはまだよくわかっていません。
ただ、胎児の段階からかなりの差が出ていることはわかっています。
まとめ
遺伝子的に98~99%までDNAが一致しているといわれているチンパンジーと人間ですが、頭蓋骨は随分と違いますね。
大脳の発達の原因は未だはっきりとはしていませんが、頭蓋骨の形が食べ物の違いによるものとしたら、食べ物はやはり大事ですね。