アマミノクロウサギは1963年に特別天然記念物に指定されていますが、その生息数は減少を続けています。
現在ではこの固有種保存のため、様々な取り組みがなされています。
その努力の甲斐もあり、減少スピードは緩やかになってきているようですが、まだまだ増加には至っていません。
本土とは離れた島にしか生息していないことで、特異な進化をしてきました。
そのためウサギ科の中でも遺伝的にみると原始的な特徴をしていることもあり、学術的にも貴重だとされていますよ。
たしかに一般的なウサギというよりは、少し大きめで可愛いネズミのような雰囲気を持っています。
そんなアマミノクロウサギが今、絶滅の危機に瀕しているのです。
その危機を救うためにも、その原因を知っておきたいですよね。
それでは、アマミノクロウサギの数が減少している原因を探っていきたいと思います。
アマミノクロウサギが絶滅する?その原因は?
アマミノクロウサギの数が減少を続けている原因として、彼らの住処である森林の伐採などによる環境破壊、交通事故にあう個体が多い事、天敵である動物が増えたことが挙げられています。
島の人々も黙ってみているだけではありません。
かつてゴルフ場の建設が相次いだ時期、森林を守るため動物たちを原告とした「アマミノクロウサギ訴訟」が起こされたことは有名です。
また、交通事故にあう個体を減らすことを目的として、交通事故対策もされているようです。
アマミノクロウサギを絶滅危機に追いやっている天敵とは、どんな動物なのでしょうか?
彼らの天敵の1つに同じく固有種で猛毒を持つハブがいます。
ただ、ハブの他にハブの駆除を目的として外国から持ち込まれたマングースの影響がかなり大きいとされています。
マングースはアマミノクロウサギなどの固有種にかなりの打撃を及ぼしました。
導入時は30頭くらいだったマングースが、2000年にはなんと約1万頭にまで増加したそうです。
現在ではそのマングースは積極的に駆除されて少なくなりましたが、外来種に対して防御術を持たないアマミノクロウサギはかなり犠牲になったようです。
まとめ
様々な対策がされてきているものの、アマミノクロウサギはまだまだ危険な状態です。
その原因のほとんどが、私たち人間が関わっている事であることに少し心が痛みます。
これからは保護活動により、また繁殖してほしいものですね。