テレビやネット動画で、動物の面白い行動を写したものが紹介されていますね。
カバの動画では、尻尾をくるくると回しているところが見られます。
よく見ると何かが尻尾の回転とともに飛んでいっています。
これはもしかして、ウンチでしょうか?
カバが尻尾を使って糞を撒き散らす理由はなに?
これはズバリ、マーキングです。
マーキングとは縄張り宣言です。
ここの場所はわたしというカバのテリトリーなんですよ、と印しているのです。
ワンちゃんをペットにしている方なら、すぐにわかりますよね。
電信柱にぴゅっとする、それと同じ意味合いなんです。
ではその縄張りの範囲はどのくらいなのでしょうか。
水辺を中心として3Kmくらいといわれています。
カバは基本的に水辺が生活圏ですので、体が乾くのは命取りになります。
体表面が水分を保っていられる範囲内がテリトリーなのです。
ということで、三キロ以内の大地でも、水中でも撒き散らすのです。
カバの群れの数と構成は?
テリトリーを作るカバの数は10~30頭くらいといわれています。
こういった集団にはとうぜんボスがいます。
ボスはオスのリーダー、一夫多妻制で複数のメスを従え、交接します。
一集団に大人のオスはボスしかいません。
一頭の雄に、複数の雌とその子どもたちという構成なのです。
なぜリーダーのオス、一頭しかいないの?
それはリーダーが追い出してしまうからです。
従えている雌はとうぜん、オス、メスどちらの子供も生みます。
人間で言うところの7年でカバのオスは成熟し、大人になります。
一人前になったのだからと、追い出されるのです。
つまり自分のちからで生きていけ、となるわけです。
そのためリーダーしかオスがいないのです。
まとめ
カバがウンチをするとき、尻尾を使って撒き散らすのは理由があります。
それは自分の集団のテリトリー宣言をしているのです。
縄張りは水辺とその周辺を含む数キロが範囲です。
カバの集団はたいてい、学級ひとクラスくらいの頭数がいます。
オスメスの割合はいち対複数で、リーダーのオス以外はメスと子供です。
つまり、カバの一つの集団は一夫多妻制のグループで構成されているのです。