キリンの特徴的なあの長い首ですが、実は大昔に生息していたキリンの祖先は首が長くはありませんでした。
この頃は森に住み木の葉を食べて暮らしていたと言います。
では、現在のキリンはどれほど首が長いのか、またなぜそれほどに長くなったのかについて紹介していきます。
キリンの首の長さはどれくらい?
キリンの首の長さは、個体や性別年齢にもよりますが、長いもので2mを超えます。
この首は、天敵をいち早く見つけることや、高い位置にある木の葉を食べるのに適しています。
また、舌も長く、自分の身長より30cm上の高さにある餌でも舌でからめとって食べてしまいます。
キリンが首を長くした理由!それは一体??
キリンが首を長くした理由として、幾つかの説が挙げられます。
まず、住処を広いサバンナや草原に移したために、機動力が必要になり脚が長くなり、それに伴い水を飲むために首が伸びていった、という説です。
脚が長くなりストライドが大きくなった反面、キリンは水を飲むときは足を折りたたんで座る必要がありました。
ですがこれだと、水を飲んでいる時は隙が生まれてしまい天敵の肉食動物に襲われても咄嗟に逃げることが出来ません。
そこでキリンは立った状態のまま水が飲めるように首が長くなっていった、というわけです。
また、高い位置にある木の葉のほうが競合相手も居らず餌を得やすい、という点もあるようです。
ですがその一方で、キリンの首が伸びていった進化の過程となった先祖の化石が見つかっておらず、徐々に伸びていったという証明ができないため、何らかのウィルスの影響により他の種の遺伝子をキリンへ運んだために急激に進化して首が伸びた、という説もあります。
しかしこの説も、キリンは首だけが伸びた場合、頭まで血液を送れずに息絶えてしまうため、通常の生物よりも発達した血圧調整能力を持っていないといけませんので、少々疑問が残ります。
因みにキリンには首の静脈のところどころに逆流防止の静脈弁と、ワンダーネットと呼ばれる血圧を調整するために網目状に張り巡らされた毛細血管の塊があり、これはキリンの仲間であるオカピにも見られるのです。
まとめ
長身のバスケットボール選手やバレーボール選手に匹敵する長さの首には色々な仕組みが備わっているのですね。
進化の過程も謎が多く、やはり生き物の進化は奥が深いと改めて思わされます。