マダガスカル北東部に分布するエリマキキツネザル。
体長は、キツネザルの仲間のうちで最も大きく、平均55cm程あります。
体系がしっかりしているため、鳴き声も比例して大きいです。
とても大きな声で鳴くため、動物園でもその鳴き声を響かせています。
動物園でもひと際目立った鳴き声で存在感のあるエリマキキツネザルですが、実は国際自然保護連合(IUCN)の保存状況評価によって絶滅危惧種に指定されています。
また、ワシントン条約附属書Iにも掲載されており、商業的な輸出入が原則認められない動物の一種です。
そんな背景をもったエリマキキツネザルですが、その生態はどうなんでしょうか?
今回は知られざるエリマキキツネザルの生態について、詳しく紹介していきたいと思います。
どんな生活をしているのか?
動物園で見ることができるエリマキキツネザルは、檻の中で1~数匹でいますが、野生では単独で行動しているのでしょうか?
実は、野生でも2~5頭の群れを成して行動します。
なかには、地域によって16頭ほどの群れを成して行動することもあります。
地域によって群れの数が大きく異なるのがエリマキキツネザルの特徴です。
また、マダガスカルの中でも湿度の高い常緑樹林に住んでいるため、生活のほとんどを木の上で過ごしています。
エリマキキツネザルは日光浴を好むため昼の間も行動はしますが、特に活発的に行動するのは朝方と夕方のどちらかです。
何を食べているのか?
主として果実や種子を採食します。
花の蜜や葉などを食べることもあります。
タビビトノキというマダガスカル原産のバナナに似た植物の蜜を好みます。
また、特定の地域では菌類や土壌を食べるケースも確認されているようです。
というのも、土壌には塩分が含まれており、その塩分を求めて食すようです。
食べ物を掴んで食べることもあるが、採食する際にはあまり手は使わずに、口で食べることが多いようです。
まとめ
今回はエリマキキツネザルの生態について紹介してきました。
土壌を食べることには少し驚きですね。
土壌を食べるサル科は他にもワオキツネザルという仲間がいるそうですが、いづれにしても珍しいです。
ナトリウムの摂取量を増やすためだと考えられているそうです。
ぜひそんな生態も知ったうえでエリマキキツネザルを観賞してみてください。