冬眠の目的はエネルギーを使わずにエサが少ない冬を乗り切ることと、長生きすることです。
動物たちはその体温を下げて、活動量を減らし、生理的機能を切ってエネルギー消費をおさえているのです。
普通のクマの場合は体温を4~5℃下げて、中途覚醒しないで冬を越します。
クマの場合は冬眠ではなく冬籠りといっていましたが、最近では冬眠の要素が強いという事で冬眠と呼んでいます。
普通は寒い冬にエサがなくなることで行う冬眠ですが、1年中寒い北極にいるホッキョクグマの場合はどうなのでしょうとか?
今回は、ホッキョクグマの冬眠の場所と時間について紹介いたします。
ホッキョクグマの冬眠の場所や時間は?
冬眠場所は?
結論からいうとホッキョクグマは普通のクマのように一つの場所で、じっとしているような冬眠はしません。
但し、ホッキョクグマの場合も、エサがほとんど取れない時期があって、その時には普通のクマと同じで、体温を下げ、体のあらゆる機能を遅くする事でエネルギー消費を節約します。
体は冬眠状態でも動き回わったり、喧嘩したりするので、「歩く冬眠」と呼ばれています。
これを行うのは、元々住んでいる地域が、夏の間は食糧不足となるためです。
多くのホッキョクグマがカナダのハドソン湾西部から、チャーチル周辺へと移動をします。
又、妊娠したメスのホッキョクグマが10~11月に海岸沿岸を離れ、内陸の森に入って穴を掘って暮らします。
穴にこもっている間に子供を出産します。
通常は1度の出産で1~2匹です。
冬眠時間は?
カナダのハドソン湾に氷が張るのは11月~7月の間です。
逆にいうと7月からの4か月間、絶食状態になります。
このため、毎年、秋になると約900頭ものホッキョクグマがハドソン湾から、チャーチルまで「歩く冬眠」をするのです。
まとめ
ホッキョクグマは「歩く冬眠」をするようです。
普通のクマと違うのは、季節と移動するという事です。
目的はどちらもエサの無い時期を乗り切るための必死の方策です。
特にハドソン湾のホッキョクグマの場合、いつもいる場所の氷がとけてしまうのですから、生き残るための素晴らしい知恵といえるのではないでしょうか。