沖縄県北部の森にのみ生息するという珍しいネズミの「オキナワトゲネズミ」。
天然記念物に指定されているものの、現在は環境の変化などによって絶滅を危惧される哺乳類の一種です。
この記事では、そんなオキナワトゲネズミの分類、学名、英名などをご紹介しています。
オキナワトゲネズミの分類
オキナワトゲネズミは、ネズミ科トゲネズミ属に分類される齧歯類(げっしるい)です。
「トゲネズミ」に分類されるネズミは、「オキナワトゲネズミ」「アマミトゲネズミ」「トクノシマトゲネズミ」の3種です。
これらのトゲネズミは、名前にある沖縄、奄美大島、徳之島の3島でそれぞれ独自に進化し、遺伝的には別種に匹敵するほど違いがあると言われています。
オキナワトゲネズミの学名
オキナワトゲネズミの学名は、Tokudaia muenninkiです。
分類の記述にあるアマミトゲネズミは、Tokudaia osimensis、トクノシマトゲネズミは、Tokudai tokunoshimensisです。
かつては、トゲネズミ(学名:Tokudaia osimensis)1種のみとされていましたが、現在は、トゲネズミ属(Tokudaia)オキナワトゲネズミ、アマミトゲネズミ、トクノシマトゲネズミの3種に分類されています。
オキナワトゲネズミの英語表記
オキナワトゲネズミは和名で、漢字では「沖縄棘鼠」。
英語では、「Okinawa spiny rat」と表記されます。
spinyは「トゲのある」「トゲだらけの」という意味で、ratが「ネズミ」です。
オキナワトゲネズミの生態とトゲについて
オキナワトゲネズミは、12~17㎝ほどの大きさに、背面が黒褐色、または黄褐色の体毛をしています(腹面は灰色または灰白色)。
夜行性で沖縄の自然林の大木の根元にできた穴などを巣にして、ピョンピョンと飛び跳ねながら移動します。
小さな虫やサワガニを食し、特にドングリなどの木の実を好んで食べていると言われていますが詳細な生態は不明です。
そして、全身にあるトゲ状の毛がオキナワトゲネズミの特徴ですが、そのトゲは硬いものではなく、ハリネズミのように外敵から身を守るものではないようです。
まとめ
オキナワトゲネズミの学名は、Tokudaia muenninki、英語表記では、Okinawa spiny rat。
分類は、トゲネズミ属です。
現在、トゲネズミ属に分類されるネズミは、オキナワトゲネズミ、アマミトゲネズミ、トクノシマトゲネズミの3種のみです。
しかしこれら3種は、同じトゲネズミ属に分類されるものの、沖縄島、奄美大島、徳之島の3島で、別種に匹敵するほど別々の進化をしている生物学的にも大変貴重な種のネズミだと言われています。