動物の雌雄の見分け方は様々あります。
たとえば体の色。
鳥などで言うと、求愛行動をするオスの方がメスよりも鮮やかな色をしていることが多いです。
また角があるか否か。
オスは縄張り争いやメスをめぐるオス同士の対決などのため立派な角を持っている動物もいます。
その点、キリンはどうでしょうか。
オスとメスに体色の違いもありませんし、オスメスどちらにも角がありますので、実は見た目だと動物園の飼育員の方でも見分けることが難しいと言われます。
しかしながら、メスとオスを見分けるポイントはよく観察してみると見えてくるのです。
では、そのポイントについて紹介していきます。
キリンのオスメス、見分け方は…大きさ??
前述したとおり、キリンのオスにもメスにも見た目上でそれほど違いはありません。
角についても、メスの方が心持ち小ぶりで房になった毛が生えていたりもしますが(個体差もあります)、明らかに大きさが異なる、というほどでもないので遠目だとそこまで違って見えません。
あの網目のような模様も、私たち人間で言う指紋のように一つとして同じ模様がなく、雌雄で違いがあるというわけでもないようです。
ではオスとメスでどこが違うのか?と言うと、実は至ってシンプル、大きさにありました。
個体差にもよりますが、キリンのオスは地面から角の先まで4.8m~5.5m、体重も800kg~1930kgほどになります。
それに対しメスはそれより一回り小さく、3.9m~4.5m、体重が550kg~1180kgになります。
人間の子ども一人分くらい体高に違いがあるわけですね。
これだけの体高の違いがあるため、野生のキリンはオスとメスでは餌とする葉の高さに違いがあり、オスは木の一番高い所にある葉を食べるのに対してメスは胴体や膝の高さにある低い木の葉を食べています。
餌の対象とする葉の高さがオスとメスで違いがある理由は、餌の少ないサバンナなどで餌を食いつくしてしまわないようにしているとも言われています。
まとめ
キリンのオスとメスにはこれほどの体格差があるのですね。
私たち人間からするとどちらにしてもとても大きいので、オスメス間でこれほど差があるのもあまりピンときにくいかもしれません。
また、あれだけ首が長かったら縮めるわけにもいきませんし、当然かもしれませんがそれに伴って餌の高さが変わるのも、野生の姿を知らないと知りえない事かもしれませんね。