動物の中で最も背の高い動物、キリン。
手足や首が長い特徴のキリンですが、実は舌も長いのです。
長くて細い舌を使って餌を器用に食べている様子は、動物園でもよく見かける光景です。
しかしその仕組みはあまり明かされることがありません。
どうしてキリンの舌は長いのでしょうか?
あんなに長くて口の中に収まるのでしょうか?
実はキリンの生態にはなくてはならない知恵が含まれています。
素朴な疑問がつのるキリンの舌の謎を探ってみましょう。
理由が知りたい!キリンの長い舌のわけ。
キリンは時折鳥なども食べますが、基本草食動物です。
草木を食べる際、キリンの首に合った高さの位置、つまり枝の先端に近い葉や木の芽は木の根元に比べるとその量が少ないため、なるべく高く枝の奥に届くように舌を伸ばす必要があります。
草食で大きな体を維持するために、良質なタンパク質を含んだ豆を持つアカシアという植物を好んで食べます。
アカシアには鋭いトゲがあり、それらの隙間から豆や葉を絡め取って食べる時にこの長細い舌を駆使します。
舌の先で器用に葉を探り、丸め込んで摘む動作はとても器用なものです。
キリンの長い舌、どうやって収納してるの?
キリンの舌は約45cmほども長く、口元からにゅーっと伸びると最初は驚く人も少なくありません。
では、そんな長い舌はどのように口の中に収まっているのでしょうか。
それは他の舌の長い動物と同様、口内に引っ込むように収まっています。
長すぎて口から出ることもありません。
キリンの舌は、長い上に発達した筋肉を持っています。
柔軟に筋肉が用いられ、きちんと口の中に納まっているのです。
まとめ
キリンはその全長の高さでは比類がありませんが、そのために利点も欠点も多いようです。
それらとうまくつきあうためにキリンの体には様々な特徴があります。
舌の仕組みもその一つです。
長い舌を持っていることも、欠点や餌を取る難儀を解消するのに欠かせない機能なのです。
限られた条件の下、生きるための野生動物の知恵が身体の進化として現れた現象の一つと言えます。