バクと言えば、夢を食べる動物というおとぎ話しにも似たものをイメージする人もいるでしょう。
しかし、そのバクは中国の伝説上の生き物です。
実際のバクはどんな動物なのでしょう。
動物園でバクを見かける機会は少ないかもしれません。
バクにも色々ありますが、熱帯雨林の森に棲んでいるマレーバクは一体どんな生き物なのでしょう。
早速調べていきましょう。
マレーバク特徴
バクの最大の特徴はよくきく長い鼻で、鼻をのばして葉をたぐりよせることもできます。
実際は上唇が長く伸びて一体となったものです。
一説によれば、バクは約二千万年から姿を変えることなく現在まで生き残ってきた「生きた化石」ともいえる動物です。
マレーバクは東南アジアの熱帯雨林の森や沼地、湖の水辺にすんでいます。
場所的にはマレー半島、スマトラ島、ミャンマーあたりに生息しています。
少し前まではベトナムやカンボジアあたりにも生息していたんです。
マレーバクの前足の「蹄」4本ですが、後ろ足のそれは3本です。
大きさとしては体長は180cm~250cm、体重は250キロにもなります。
体色が独特で頭から前足、お尻から後ろ足は黒い色ですが、胴体は白い色になっています。
これは、保護色と言われ、自然の中に入っても目立たない様にするカモフラージュの役目を果たしています。
マレーバクは夜行性で、水辺付近におり天敵であるトラが攻めてきたときには水の中に逃げ込みます。
マレーバクは泳ぐのが上手ではありますが、水上ではさほど俊敏に動くことはできません。
なので、敵が去るまで水の中でじっと待っているのです。
マレーバクは元来、穏やかな性格です。
群れは作らず、単独またはパートナーと一緒に行動します。
マレーバクは視覚がよくないかわりに聴覚と臭覚がすぐれているのです。
マレーバクは草食動物です。
野生のマレーバクは、草食動物はエサには含まれていないNa,Ca,その他のミネラル類を補給している塩場にいく。
天敵であるマレートラも夜行性で肉食であり、生態系の一番上にたっています。
生息地も同じ地域に生息していて、同じ夜行性のために、マレートラは天敵と言われています。
マレーバクは草食なのでトラにねらわれたら、鋭い犬歯で対抗するか、水の中に逃げ込むことで生き永らえようとするのです。
マレーバクの子供の模様は?
マレーバクの子供は生まれた時、大人の体色と違います。
色は白と黒なのですが、いのししの「うり坊」のような縞模様をしています。
生後半年くらいになると、体の色は大人と同じように体毛が徐々に変わっていきます。
最初はミルクを飲んでいた子供も半年くらいになると、エサを食べるようになります。
そして3年も経つと性機能が発達し、そういう意味でも大人になります。
子供の時はお母さんの後をついていったマレーバクの赤ちゃんですが、大人になると少し自立してきます。
従って、マレーバクの子供の縞模様をみたければ、生後半年までの間しか見られません。
マレーバクの子供のいる動物園での情報を早くキャッチして、早めに見にいくといいでしょう。
野生のマレーバクの寿命は定かではありませんが、動物園で育てられたマレーバクの寿命は25歳~30歳という例があります。
動物園では、異常があると飼育係の人がいるし、異常な事があったらすぐに発見できますし、獣医もいるので早期に治療もできます。
まとめ
マレーバクは東南アジアの熱帯雨林の森や沼、湖、等にすんでいます。
マレー半島やスマトラ島、ミャンマーに生息しています。
以前はカンボジアやベトナムにも生息していましたが、森林の伐採、マレーバクの密漁、等の自然破壊によりマレーバクの生息地は以前に比べ狭められています。
森がドンドン消えていき、必要なエサも少なくなりマレーバクが生活する環境が脅かされいっています。
それなので、マレーバクは絶滅の危機に瀕していて、天敵のマレートラも同様に絶滅の危機に瀕しているのです。
国際自然保護連合という自然の事を考える組織から、マレーバクはレッドリストにのせられているんです。
今回は、野生の動物であるマレーバクを色々と調べてきました。
動物園にいる動物はそもそも野生の動物です。
私たち人間は、野生の動物を、そして自然環境を、守っていく義務があると思います。
それが我々人間に課せられた課題だと思います。