私たちが住む地球に一番近い星である月。
この月は私たちの暮らしの中でとても大きな役割をしていて、月の満ち欠けが様々な生態に関係あることがわかってきました。
ウミガメもそうなのでしょうか?
今回はウミガメの産卵と孵化が月の満ち欠けとどのような関係があるのか見ていきます。
ウミガメの産卵と孵化との月の関係
ウミガメは生まれてからずっと海で過ごしていますが、産卵時には陸に上がります。
ウミガメは上陸すると産卵のため安全な場所を選ぶため、奥の方へと進んで行きます。
産卵どきは満月が多いとされ、その理由は満月時は大潮になるからだそうです。
大潮になると、潮が満ちたとき母ガメはより奥の方へと泳いで行けるため、上陸後から産卵場所への距離が短くなります。
また、産み落とされた卵は潮が引く為、海水を被る確率が低くなります。
産卵後の母親は潮の引きを利用して早く沖の方へ流されることが出来るのです。
もっとも安全であるという面から、月明かりがない新月に産卵すると言われていましたが、ウミガメは陸上ではとても目が悪く、月明かりを当てにして海へ戻ると言われているため、新月での産卵は逆に少ないようです。
ウミガメの孵化と月の関係を調べると、やはり関係あるようです。
産み落とされた卵は約2ヶ月で孵化するのですが、孵化したウミガメは、満月または満月前後の夜に一斉に砂中から脱出をします。
この時、海の音を元にタイミングを図っているみたいです。
理由もウミガメの産卵後と同じく潮が満ち海へ戻りやすいのと、目が見えないため月明かりが一番明るい満月時を選び、月明かりを辿りながら海へ向かって進んでいくようです。
ウミガメが潮の満ちを読むことが出来るのは、月の引力を感じることが出来るからです。
なので、大潮時に産卵したり、砂中からの脱出することができるのは、ウミガメが月の引力を感じることができ、引力が大きい時が大潮だということを理解している為です。
まとめ
ウミガメは潮が満ちる満月の夜を産卵、そして孵化した後の脱出に選び、月の引力を知ることが出来るのです。
私たち人間にはさほど関係の薄い月の満ち欠けですが、潮を産卵や脱出に使うウミガメたちにとって大切な存在のようです。