世界中の暖かい地域の海に生息するウミガメ。
キレイな海を優雅に泳ぐ姿や月明かりに向かって海へ向かう子ガメの姿はとても美しく神秘的です。
私たち一般人は水族館やテレビでしか見かけることができず、それがまた特別感を際立たせています。
ウミガメをなかなかお目にかかれない理由、それはウミガメが絶滅危惧種だというところにあります。
地球上に生息するウミガメ全種が絶滅危惧種としてIUCN(国際自然保護連合)に掲載されており、たくさんの人々がウミガメを守ろうと様々な取り組みを行なっています。
では、なぜウミガメは絶滅危惧種になったのでしょうか。
ウミガメの絶滅へとつながる原因は大きく分けて2つあります。
自然上の原因と人的な原因です。
それぞれの原因を詳しく見ていきましょう。
ウミガメ絶滅の原因の一つ、自然の掟
私たちが住んでいる地球の食物連鎖は弱肉強食でできています。
ウミガメも勿論その一部です。
ウミガメは1度に100個以上の卵を長い時間かけて夜の静かな砂浜に産みます。
孵化したウミガメは多くが夜に海へ向かいます。
その際、鳥やキツネなどに海へ帰る途中で食べられてしまったり、海に入れたとしても海中の大きな魚や海鳥などに食べられてしまいます。
ウミガメにとって自然の中ででも生き残るのはとても困難で厳しい環境で、無事に生き残り立派なウミガメになるのは非常にわずかな数になります。
私たちが思っているより自然で生き残るのはとても難しいのです。
ウミガメの絶滅は私たちのせい?
厳しい環境下で暮らし、生き残れる確率がとても低いウミガメ。
しかし、絶滅危惧種まで追い込んでいるのは人的原因が多くを占めています。
多くの絶滅危惧種のとなる原因が密猟や住処の減少が大半です。
ウミガメの場合も、多くがその2つによって沢山の命が奪われています。
密猟や卵の捕獲、漁の網にかかったり海や浜辺に漂流しているゴミなどの誤飲、海岸の埋め立てで砂浜が減少し産卵する場所が消滅してしまい子孫を残せない状態で、どんどんウミガメの数が減少していっています。
特にアカウミガメは自分が産まれた砂浜で産卵する場合が多く、戻ってきた時には砂浜がないということも多くあるようです。
最近は世界中で都市化していく地域が増えたため、街の光で月の明かりがぼやけてしまい迷子になる子ガメもいるみたいです。
私たちが知らない間にウミガメたちが住みにくい環境を作っていることには間違いありません。
まとめ
私たちを魅了するウミガメ。
しかし絶滅へと向かっていく原因の多くは人間の身勝手な行動がありました。
ウミガメは勿論、美しい生き物、美しい自然を壊さないために少しでも考えながら生活していくのが解決の一歩になるのかもしれませんね。